2011年10月13日
東京文久堂ニュースVol.20【2011年10月号】

残暑が厳しいと思っていましたら、あっという間に秋になってしまいました。この温度変化で、風邪をひいている方が増えているようです。風邪には留意してください。
 東北地方の政府による復興は遅々として進まない状態ですが、民間レベルでは仕事を発注するという現実的な援助が功を奏しているようです。ある企業では、今後10年分の仕事を受注したりしているそうです。
 さて、今月も下記のニュースをお届けいたします。

◆今月のNEWS◆
1 わが国初!デジタル郵便事業が12月にお目見え
2 高圧縮のJPEG画像を作るJPEGmini-無料のWebサービスとして登場
3 PDFの快適な管理と高速な閲覧が行える電子書籍リーダーアプリ
4 ブラウザで見るフォントもクラウドの時代
5 アマゾンKindleに蔵書を貸し出すサービス、米公立図書館が開始
6 Amazonタブレット「Kindle Fire」は199ドルで登場
7 誰でも電子書籍を作れるiPadアプリ
8 ついに国際標準の規格が縦書き日本語対応で上陸へ
 
◆1 わが国初!デジタル郵便事業が12月にお目見え
モバイル・コミュニケーションとしてスマートフォンなどモバイル端末から発信並びに郵送手配まで一貫してできるハイブリットなデジタル郵便事業が、わが国初めての事業として本年12月から開始されます。
■海外では利用者の利便性向上とエコロジーへの配慮が重要な使命に
 デジタル機能の優位性と全国ネットワークの郵便網を活かした「ハイブリッド・メール」を創り出すデジタル郵便は、これまでにない新しいモバイル・コミュニケーションとして、SNSと同様に世界中で広がり始めています。
 既にドイツポスト、オランダPostNL、ニュージーランドポスト、カナダポスト、USポストなど先進国の郵便事業会社が手がけていますが、利用者に最新のIT技術を提供して利便性やローコストを実現、ペーパーレスめざすエコロジーへの配慮が重要な使命となっています。
■デジタル郵便のサービスとは??利便性と想い伝わる「手紙」を可能に
 デジタル郵便のサービスには「手紙・DM郵便配送システム」「電子郵便配信システム」の2種類のシステム機能があります。
「手紙・DM郵便配送システム」:モバイル端末(デジタル)と郵便を結ぶことで「利便性」と、想いが伝わる「手紙」を可能にしました。
 手紙の場合は、利用者はモバイル端末から発信できる便利さと手紙の長所を併せ持つ新しいメッセンジャー・サービス。
 ハガキ、写真付きカードなど自作の手紙を発信するためのアプリ、プリント、投函(郵送手配)までワンストップサービスだから、「利用者はスマートフォンや携帯電話から専用アプリにアクセスし、表示画面上に画像・デザイン・メッセージを入力、送り先を指定するだけ」なので、eメールの手軽さで発送手配できます。
 DM発送サービスの場合は、小規模の事業法人や小売店、レストラン、ブティックなどがリアルタイムで「お客様向けのダイレクトメール」を利用できるサービス。パソコンから各種案内カードを文章入力とデザインするだけで済み、必要な枚数分と発送まで手間をかけないで郵送できます。
「電子郵便配信システム」:ペーパーレス郵便(エコロジー)と従来型郵便の選択機能を持つ次世代郵便機能。
  時代のニーズ「ペーパーレス」を実現した電子配信サービスで、特にこの法人向けサービスは、世界的な潮流となっています。
 登録された「ポストナンバー」を使うのでセキュリティ保護された電子手紙のやりとりを、利用者同士で行うことができるサービスです。法人の利用者はこのシステムを使いユーザー宛てに利用料金の通知や定期的なお知らせを送ることができ、受け手側はモバイル端末を使用しながら、機密性の高い文書を電子「私書箱」で安全に受信、管理ができます。

◆2 高圧縮のJPEG画像を作るJPEGmini-無料のWebサービスとして登場
JPEGminiというスタートアップが、JPEGの写真のファイルサイズを、元の画質を維持しながらオリジナルの最大1/5まで縮小できるという、圧縮技術を発表しました。
この技術はWebを念頭に置いて設計され、アマチュアもプロも写真の保存用にオンラインのストレージをますます多く使うようになっている現状に、対応しています。JPEGminiを利用すると、ファイルサイズが小さくなるぶん、ストレージと帯域の費用を節減でき、メールや共有などのためのアップロードも高速になります。
では、どんな技術か?
同社によると、JPEGminiはまず、人間の視覚系を真似た独自の画質検出機能により、入力画像を分析します。次に、その分析に基づいて、異物等が生じない許容範囲内で最大限の圧縮をかけます。この第二の部分は実はJPEGエンコーダで、それが元の写真を処理して、JPEGの規格の範囲内で可能な最大限の圧縮をかけます。
分かりやすく言うと、JPEGminiは新しいファイル形式ではなく、むしろファイル形式はJPEGそのものなのです。しかしそれでも、場合によっては最大で1/5(オリジナルの20%)の圧縮を可能にします。
ただし、あくまでも"場合によっては"です。逆にJPEGminiと今のJPEGで結果はほとんど同じ、ということもあるようです。
なお、JPEGminiは写真のメタデータを完全に保存します。
http://www.jpegmini.com/main/home

◆3 PDFの快適な管理と高速な閲覧が行える電子書籍リーダーアプリ
feedtailorは、PDFの管理と高速閲覧に特化したiPhone/iPad用電子書籍リーダーアプリ「Book+」を発売した。価格は700円。
feedtailor1.jpg
feedtailor2.jpg
feedtailor3.jpg
本アプリは、PDFの快適な管理と高速な閲覧が行える電子書籍リーダーアプリ。iPadやiPhoneでPDFを読みたい方にお勧めのアプリです。

本アプリでは、独自のファイル管理(カラムモード/アイコンモード)、無制限のフォルダ階層を作成、フォルダカラーの選択(6種類)、フォルダのパスワードロック、ドラッグ&ドロップ操作で並び替えやフォルダ移動など、PDFの管理のし易さに徹底的にこだわった、独自機能を多数搭載。さらに、様々な表示倍率に対応した高速表示、ページ遷移効果なしの「高速ページめくり」、PDF内のテキスト検索、見たい箇所を半自動で拡大するスマートフォーカスなど、読み易さにも注力したアプリとなっています。今後のアップデートにより、対応ストレージサービスの追加や漫画ファイル(zipやcbzなど)への対応も予定されているとのことです。

◆4 ブラウザで見るフォントもクラウドの時代......モリサワの「TypeSquare」
  クラウドフォントとはその名の通り、インターネットを通じてフォントを配信する技術です。
 TypeSquareのメリットは、閲覧側のローカルマシンにフォントがインストールされていない環境でもブラウザ上でモリサワのフォントを表示することができるというものです。また、画像に文字をかぶせたバナー素材なども、画像加工ソフトを使うことなく元の画像ファイルとHTML/CSSだけで制作が可能です。
またタイトルや広告などに使われるバナーについては、いままでは画像加工ソフトを使って素材を作る必要がありましたが、TypeSquareならはHTMLでコピーをじかに書けるので制作や修正の手間も省けます。また、altタグで画像のキャプションを加えるだけでなく、そのまま文字として見せられるのでSEO的にも効果があると思われる」と説明しています。また、表示のレスポンスについても、タイムラグはほとんどない」とのことです。
TypeSquare.jpg
 モリサワでは、2011年度内のサービス開始を予定していますが、提供方法は「ライセンス料という形でお支払いいただくことになると思う」とのことで、提供するフォント数やトラフィックに応じて利用額を変化させることも検討中だということです。

◆5 アマゾンKindleに蔵書を貸し出すサービス、米公立図書館が開始
 米Amazon.comは9月21日、同社の電子書籍リーダー端末「Kindle」のユーザーが、図書館の書籍貸し出しサービスを利用可能になったと発表しました。全米1万1000以上の公立図書館の蔵書、数百万冊が対象になるとしています。
 利用者は最寄りの図書館のWebサイトにアクセスし、事前に取得した図書館カードを使って手続きを行います。好みの本を選んだら「Send to Kindle」ボタンを押すとAmazon.comのサイトにリダイレクトされます。Amazon.comのアカウントでログインした後は通常の書籍購入と同様にコンテンツの転送先を選びます。転送先はKindle端末のほか、iPhoneやiPad、Android、BlackBerry、Windows Phone用のKindleアプリケーション、またはWebアプリケーション「Kindle Cloud Reader」などを選択できます。書籍コンテンツは無線LANやUSBケーブル経由で転送されます。
 図書館カードは事前に最寄りの図書館で発行してもらう必要があります。貸出期間は図書館によって異なります。期限の3日前と期限日が過ぎた時点で通知の電子メールがAmazon.comから送られてきます。
 借りた書籍コンテンツには、ハイライトや注釈を書き込むことができ、しおり機能も利用できます。これらの情報はAmazon.comのサーバーに保存され、データ同期機能「Whispersync」を使って、次回同じ書籍を借りたり、Amazonから購入したりした際に、記入した内容が表示されます。このほかFacebookやTwitterへの投稿機能、ハイライトや注釈の共有機能も用意しています。

◆6 Amazonタブレット「Kindle Fire」は199ドルで登場
米国内で11月15日から発売で、価格は199ドル(約1万5200円)、7インチマルチタッチ対応ディスプレイ採用でCPUはデュアルコア、ブラウザはAmazon EC2に代表されるAWSのパワーをフル活用した「Amazon Silk」という技術を使っており、クラウド上でレンダリングしたデータを転送して美しくスマートかつ高速に表示可能となっています。
メールもGmailなどの各種ウェブメールを単一のメールボックスから管理可能で、そのほかにもいろいろとかなり強力な機能を搭載しています。
Kindle Fire.jpg

◆7 誰でも電子書籍を作れるiPadアプリ
『iPad』のライブラリにある画像を使って、『iBooks』で読める電子書籍を簡単に作れるアプリ『Book Creator』を紹介します。
『Book Creator』は、『InDesign』のミニチュア版のようなアプリです。
英Red Jumper Studio社の『iPad』アプリ『Book Creator』(7ドル)は、電子書籍をiPadで手軽に制作し、『iBooks』で読んだり『iBookstore』で販売したりできる形で出力することができます。
iPadのライブラリから写真を取り込み、ボックスにテキストを入力します。これらのオブジェクトはすべてサイズの変更が可能であり、自動で表示されるガイドラインを使って簡単に位置を決めることができます。オブジェクトは重ねることができ、移動も簡単です。
出来上がった電子書籍は、iBooksで開けるほか、『Dropbox』に送ってそこから友人や子どもにメールすることもできます。米Apple社の技術要件をすべて満たしているので、iBookstoreへの提出も可能です。

◆8 ついに国際標準の規格が縦書き日本語対応で上陸へ
欧米を中心に電子書籍界で事実上の国際標準となっている規格「EPUB」が、10月にも縦書きの日本語にも対応するものとなることが分かりました。
これまで、日本国内の電子書籍市場は、小学館などの「XMDF」、講談社などの「ドットブック」など、端末や配信元となる業者によって規格が異なり、普及が思うように進まない状況にありました。それぞれ互換の取り組みも進められてはいるが、まだ実現されていません。
ここへ米AppleやGoogleが採用する、事実上の国際標準規格であるEPUBが日本語対応となれば、ソニーや楽天など国内の電子書籍配信元大手はこれを導入、採用する方針であり、いよいよ出版の電子書籍化が本格化することとなります。
ソニーなどが採用する方針を示しているのは、米電子書籍標準化団体「IDPF(国際デジタル出版フォーラム)」が10月中旬に決めるEPUBの最新規格「EPUB 3」です。
EPUBは、仕様が公開されたオープンで制約のないフリーな点が特徴的な電子出版物のフォーマットで、パッケージ化されたウェブコンテンツとなります。基本的には、Web標準であるHTMLやCSSをベースにしているため(EPUB 3はHTML5、CSS3)、これらが備えている機能がそのまま利用できます。
よって、作成においてもWebサイトの作成とほぼ同様で、ZIPで圧縮し、.epubという拡張子を付けて完成というかたちです。こうしたWebとの親和性の高さは、これを電子書籍における本命とみる大きなゆえんでしょう。
国際標準規格と一本化が進むことにより、ユーザーの利便性は飛躍的に向上し、コンテンツも大幅に増加するとみられます。国内出版ビジネスおよび個々の書店には、大きなインパクトとなりそうです。
なお「EPUB 3」に対応したコンテンツが国内市場に出てくるのは、年末以降になるものと予想されています。